ことば学
言葉は心。ことばは人生

ご感想について ⑤

 
新たにKクンからいただいた感想。
 
これから少しずつ引用しながら、わたしの思いを書いていきたいと思います。
 
 
 
  「お由布」の感想 


さすが言霊の先生と言った感じの綺麗な言葉で綴られた作品でした。


とても読みやすく、毎回スッと物語の世界に入って行けました。

 
 
 
 
 
 
ありがとうございます。
 
 
わたしにとって、何よりの誉め言葉です。
 
 
 
 
かつて、文芸の師匠から、こんなことを言われました。
 
 
 
 
手垢のついた表現をするな
 
 
 
そして、
 
 
 
作品を構成するどの言葉も、選び磨かれた言葉であること
 
 
 
 
これらを今でも肝に銘じて書いているつもりです。
 
 
 
手垢のついた表現とは、
 
 
 
こういいう時には、こういう表現だよね
 
 
 
という決まりきった表現のこと。
 
 
 
こういう表現は、作品全体を陳腐で色褪せたものにしてしまいがちです。
 
 
 
とはいえ、例を出すのは、ちょっと難しい……。
 
 
 
なぜかというと、
 
 
 
はい
これが手垢のついた表現です
 
 
 
と、そこだけ切り取って見せても意味がないと思うからです。
 
 
 
その前後の文章との関係から、手垢のついた表現になるのかどうか
決まってくると考えます。
 
 
 
 
もう一つ、
 
 
 
 
どの言葉も、選び磨かれた言葉であること
 
 
 
これは手垢のついた表現とも関係があるのですが、たとえ、簡単な返事・相槌であっても、
はい・ええ・うん・そう・へえ etc etc……たくさんあります。
 
 
 
その中のどれを使うのか。
 
 
 
だから人物設定が重要になってくるわけでもあります。
 
 
 
 
こういいう時には、こういう表現だよね
 
 
 
という決まりきった表現を使うということは、
 
 
 
選び・磨いた表現ではない
 
 
 
ということでもありますね。
 
 
不思議なもので、何の気なしに置かれた言葉は、読んでいてすぐにわかります。
 
 
 
きっと、エネルギーが薄いのでしょう。
 
 
 
エネルギーの薄い言葉は、人にも伝わりにくいですね。
 
 
 
 
 
わたしが心掛けているのは、
 
 
簡単な言葉を使った、わかりやすい表現で
 
 
なおかつ
 
 
 
新鮮味のある表現
 
 
 
です。
 
 
 
 
いくら手垢のついていない表現だからって、読み手に伝わらなければ意味がありません。
 
 
 
そもそも作品を発表するのは、一人でも多くの人に読んでもらいたいから。
 
 
 
昔は、文芸サークルとかに入る以外に作品を発表する場はなかったわけですが、
今はブログという便利なものができ、自由に書いたものを人に読んでもらうことができます。
 
 
日記と作品の中間的な位置づけで、文章を書く練習にはもってこいかなと思います。