「お由布」の感想
さすが言霊の先生と言った感じの綺麗な言葉で綴られた作品でした。
とても読みやすく、毎回スッと物語の世界に入って行けました。
最後は自分で自分を見つけたお由布。
ホッとしたラストでした。
これからは幸吉と仲睦まじい夫婦として寄り添い生きて行って欲しいと思います。
でも、もう少し二人の馴れ初めを知りたかった気もします。
恋も知らずに誠之助に嫁いだお由布が、幸吉に想いを感じる場面や
エピソードがもう少しあれば今一歩感情移入が出来た様な気がします。
誠之助と言えば、ラストに一人旅立つシーンが印象に残りました。
己の人生に真っ直ぐに忠実に生きた故に、
愛情表現が果てしなく偏ってしまった男。
一人旅立つその胸中はいかがなものだったのだろうか…。
哀しみ?
怒り?
空虚?
疑問?
それとも新天地への期待?
妻との別れはこの男に何を残したのか?
秘かにこれは「その後の物語」として
是非スピンオフ作品を期待したいほどです。
いつかのネタの1つに加えていただきたいです。
また次回作も楽しみにしています。
やっと赤い玉櫛を貰えたのですね!
お由布が幸せになれたのは、やっと自分の足で立ったから…なんですね!
でも、清之助は愛する表現が不器用過ぎて少し不憫に思ってしまいました 。
毎回、楽しみでした。
また次回作も楽しみにしています!