その昔、
離婚 ⇒ 愛犬の死 ⇒ 失業 ⇒ 再就職(上京)
という、怒涛の流れにはまったことがあります。
特に、愛犬を病気で死なせたことは、わたしの心にいつまでも心に重くのしかかっていました。
もっと早く氣づいてやっていたら、死なせずに済んだのではないか…
と。
でも、あるとき友にこう言われました。
この順番だったから、上京できたんだよ。
その言葉を聞いたとき、わたしのジメジメと湿っていた心が、
吹き抜ける風とともに、爽やかに乾いていくのを感じました。
本当にそうです。
この順番が、もし前後していたなら、
老犬を抱えたまま上京し、新しい仕事に取り組むことはできなかったと思います。
知り合いのご夫婦で、こんな方たちがいらっしゃいます。
ご主人の会社が吸収合併され、厳しい立場にあったようです。
そんなとき、心臓に疾患を抱えていることがわかり、大手術。
思うところがあったのでしょう。
そのまま退職。
しばらくは家で養生していたのですが、元気を取り戻しかけたころ、
今度は奥さまが重い病に倒れました。
体調も回復し、仕事も辞めておられたご主人は、
必死の看病をされ、奥さまも元気になられました。
もし、これらの出来事の順番が違っていたら…
人生には色々なことが起こります。
と嘆くことも、もちろんあります。
けれど、後になって振り返ってみると、
あの順番だから乗り越えられた
と思うのです。
これこそが、天の采配ではないでしょうか。
この身に起こることは、起きるのです。
けれど、天はわたしたちがちゃんと乗り越えていけるよう最善の順番で、事を起こしてくれるのです。
渦中にあるときには、そんなことに氣づきもしないのですが…
そんな天の采配に感謝しつつ、辛く悲しい出来事も、
学びに変えられるようにありたいものです。