ことば学
言葉は心。ことばは人生

漢字の説明

最近は、テレフォンセンターのようなものもできていて、漢字の説明のマニュアルもあると漏れ聞いておりますが、わたしがOLをしていたころは、そんなものはなく、基本的には本人の裁量に任されておりました。

 

 

そんな時代のお話。

 

 

その1)

「郎」という字を説明するのに、

小林一郎の「郎」です。

 

と言って電話を切ったら、向かいの席の同僚が、

 

小林一郎って、誰?

 

 

と聞くのに、

 

 

わたしの創作。

要は伝わればいいんだ!

 

と言い切ると、

 

 

いやいや、それじゃぁ、伝わらないでしょ

 

 

という目で、じっと見つめられた。

 

 

その2)

「宗」という字を説明するのに、

 

 

菊正宗の「宗」です

 

 

と言って電話を切ったら、斜め向かいの席の上司に、

 

 

それってさぁ、お酒を飲む人にしかわからないよね

 

 

と呆れられた。

 

 

〈 ことば蔵 〉 の初回で、レジの男の子のもの言いに、心の中とはいえダメ出しをしたくせに、わたしもずいぶんなことをしてきたものだ。

投稿日時: 2017年03月9日

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