たとえば、なんでブログを書くのかといえば・・・
何かに対する思いがあって、
だけど、ただ思っているだけじゃ物足りなくって、
誰かに伝えたいっていう気持ちが抑えきれないから。
そして、
もし、思いを共有できたなら、すごく嬉しいから。
でも、ブログを書いたからといって、
必ずしもわたしの伝えたいことが伝わっているとは限らない。
たとえば、気に入った本を、時を置いて再び読んだとき、
必ずしも、以前読んだ時と同じところで感動するとは限らない。
以前、心に残った文章が、今回もまた心に残るかどうかわわからない。
わたしは「レ・ミゼラブル」というミュージカルが大好きで、
日本での舞台以外にも、ロンドンでも観たし、映画も何度も観ている。
DVD持ってるし。
そして、その都度感動しています。
でも、感動する場面が観るたびに違ったりする。
思い入れの強い登場人物も、そのたび変わる。
初めて観たときは、ひたすらジャン・バルジャンを追いかけていたのに、
次の舞台ではファンテーヌに涙して、
それからエポニーヌのいじらしさに心打たれ、
亡くなった仲間を思って歌うマリウスを抱きしめたいと思い、
ジャベール警部にだって、彼の人生に思いを馳せて号泣したこともある。
一人の人間だって、その時々でこんなに違うのに、読み手が変わればなおのこと。
とすれば、思いを共有するのは、さらに難しいのかも。
だから、
小説にしろブログにしろ、自分の諸々の思いを込めて書くのだけれど、
発表してしまえば、もうそれは読み手のもの。
ここは、こう読め
とか、
ここで感動して欲しい
とか、注文を付けることは実際問題できることじゃあない。
それを承知で、というか、そんなことも飲み込んで、作品を発表する。
(わたしにとっては、ブログの記事も、やっぱり作品)
だって、
それが、わたしの幸せだから。