昔書いた作品のいくつかを、みなさんに今年一年かけてご紹介していこうと決めたら、
仮住まい先へ持ってきた仕事用の荷物の中から、こんなノートが出てきました。
20年くらい前に、初めて時代物を書こうとしたときに作った、資料用ノートです。
表紙にも和柄の布シールなんて張ったり、
書くにあたっての心構えみたいなものまで書いたりして
氣合が入っています。
このノートはマルマンのPHILOSOPHOSです。
A4サイズで、紙の色は真っ白ではなく、少しクリームがかっています。
実はわたし、真っ白いページが苦手。
手帳もノートも、ページが少し黄みがかったような、レトロな感じのものが好きです。
中は横罫ですが、うっすらと縦罫も入っていて、とても使いやすい。
表紙の色も氣に入ってます。
ところが! これ、もう廃版になっているそうです。
二度と手に入らない…
大事に使わなければ。
中には、資料で調べた江戸時代の基本的なことから新聞の切り抜きまで、色々載っています。
そういえば、上京したての頃、古地図を手に上野から浅草あたりを歩いたり、
両国や深川にある江戸資料館によく行きましたっけ。
そして、ページをめくっていくと、最後のページに、こんな記述が。
自分の言いたいことを言う。
自分のやりたいことをする。
こんなことを言ったら叱られるんじゃないか
こんなことをしたら嫌な顔をされるんじゃないか
そんなことを思い煩って
ぐるぐる回り道をしたり
くねくね曲がりくねったり
そんなんじゃなくて
もっと自分の望むことと行いを
一本の線で素直につなげたい。
この当時の自分の状況を考えると、
という、自分への言い聞かせのようなものでしょうか。
こんなノートを見つけてしまったので、
まずは初めて書いた時代物を、新ためて手を加えながらご紹介してこうと思います。