ことば学
言葉は心。ことばは人生

人生史上、最も美しい光景

その時、わたしはバス停にいました。

バスを待っているわたしのすぐ近くに、一組の親子が楽しそうに笑いながら、追いかけっこをして遊んでいました。

 

お父さんの方は、50代後半から60代前半。

男の子の方は20代前半だったでしょうか。

男の子には、軽い知的障害があるようでした。

 

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弾けんばかりの笑顔

青空に響く笑い声

入り混じる軽やかな足音

 

回りとは全く違う空気感が、彼らを取り囲んでいました。

きらきらとした輝きが、そこにはありました。

 

わたしは、訳もわからず胸がいっぱいになって、涙がこぼれるのを抑えることができませんでした。

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彼らも毎日そんなに笑顔で暮らしているわけではないでしょう。

こんな風に笑顔で追いかけっこができるのも、ごくまれなことかもしれません。

 

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その後も、時々その時の光景を思い出すのですが、そのたびに泣けてきます。

今、ブログを書いていても、やっぱり、また泣けてきます。

 

 

あの時の輝きは、愛の輝きだったのだと思います。

命の輝きだったのだと思います。

 

お父さんの、息子さんに対する愛。

息子さんの、お父さんに対する愛。

そして、彼らの命の輝き。

 

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この時の光景は、わたしの人生の中で最も美しい光景です。

そして、今後も、これ以上美しい光景に出会うことはないだろうと思うのです。

 

 

 

投稿日時: 2016年07月27日

カテゴリ: ブログ