ずいぶん間が空いてしまいましたが、アイルランドの自然について書いておこうと思います。
前にも書きましたが、アイルランドは北大西洋にありますが、暖流が流れているおかげで、真冬でも牧草が枯れないそうです。
なので、基本的に牛は年中放牧できます。
何よりわたしにとって珍しかったのは、牛や馬や羊が混在している風景です。
日本でも放牧されている牛などを見ることはできますが、混在している風景は、少なくともわたしは見たことがありません。
何とも、ほのぼのと楽しげな光景なのです。
また、アイルランドには、高い山がほとんどありません。
わたしたちが泊まったホテルの近くの最高峰の山の標高が、1050㍍ほどです。
なので、川も少ない。
ということは、滝もほとんどない。
わたしたちが訪れたキラーニー国立公園のトルクの滝も、わたしたち日本人にとっては、
あ、滝だね
といった程度のものですが、アイルランドの人々にとっては、
わぁっ、滝だあ~ !!
となるようです。
こんな風に、訪れた名所はどこも、
へぇ~
ふ~ん
ほぉ~
と、わりと地味な感動をもたらすところばかりでした。
なんだ、アイルランドってつまんない
ちょっと待ったぁ~!!
実はアイルランドの良さは、日本に帰ってきてからジワジワと染みてくるのです。
たまたま夫が読んでいた村上春樹の本の中に、こんな一節がありました。
極端な言い方をするなら、アイルランドから戻ってきてはじめて「ああ、アイルランドってほんとうに美しい国だったんだな」と実感する。もちろんそこに実際にいるときだって、「美しいところだな」ということは頭で理解できているのだけれど、その美しさがしみじみと身にしみてわかるのは、むしろそこを離れたあとのことだ。
まさに、その通りなのです。
アイルランドというのは、
特にどこかの名所を訪ねる必要のない
ただ、その地に行くだけでよい。
そんな国なのだと思います。
投稿日時: 2016年09月28日
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