アガサ・クリスティーのオリエント急行殺人事件といえば、これまでに何度となく映画やドラマになっていますね。
つい先日も、昔の映画をBSでやっていたのを見たばかりですし、少し前には、アガサ・クリスティーの名探偵ポワロシリーズを、やはりBSでやっていたのを、ずっとビデオに録画して見ました。
少し前になりますが、三谷幸喜も オリエント急行殺人というドラマを新年の特番でやりましたね。
そんなとても有名な作品が新たに生まれ変わるというので、早速『オリエント急行殺人事件』を観てきました。
これまでは、ちょっと気取っていて、見ようによってはお茶目で、そして推理で事件を解決していくというイメージのぽポワロでしたが、今作では、アクティブに生まれ変わっていて、びっくり。
その他にも、原作にはなかった新しい要素も加わり、また列車の外も壮大なスケールで描かれていて、これはこれで素敵でした。
映画の出だしはイスタンブールの嘆きの壁で、
あれ、タイムリー
なんて、不謹慎にも思ってしまいました。
ラストシーンでは、最後の審判を思い起こし……
結末は、それでもやっぱり胸に迫るものがあり、感動しました。
人の命が理不尽に奪われるということは、ただ単に「一個の生命体の心臓が止まる」などというのでは決してなく、その人の人生が奪われるだけでなく、その人につながる多くの人々の心や人生にも大きな影を落とす。
そんな当たり前のことに、改めて心が向きました。
映画の本筋とは違いますが、オリエント急行の中での調理やテーブルセッティングの場面の美しかったこと。
うっかり映画のことを忘れて、うっとり見とれてしまいました。