思いを共有したいのだ

 

たとえば、なんでブログを書くのかといえば・・・

 

何かに対する思いがあって、

だけど、ただ思っているだけじゃ物足りなくって、

誰かに伝えたいっていう気持ちが抑えきれないから。

 

 

そして、

 

 

もし、思いを共有できたなら、すごく嬉しいから。

 

 

 

 

でも、ブログを書いたからといって、

必ずしもわたしの伝えたいことが伝わっているとは限らない。

 

 

 

 

たとえば、気に入った本を、時を置いて再び読んだとき、

必ずしも、以前読んだ時と同じところで感動するとは限らない。

 

以前、心に残った文章が、今回もまた心に残るかどうかわわからない。

 

 

 

わたしは「レ・ミゼラブル」というミュージカルが大好きで、

日本での舞台以外にも、ロンドンでも観たし、映画も何度も観ている。

DVD持ってるし。

 

そして、その都度感動しています。

 

 

でも、感動する場面が観るたびに違ったりする。

 

 

思い入れの強い登場人物も、そのたび変わる。

 

初めて観たときは、ひたすらジャン・バルジャンを追いかけていたのに、

次の舞台ではファンテーヌに涙して、

それからエポニーヌのいじらしさに心打たれ、

亡くなった仲間を思って歌うマリウスを抱きしめたいと思い、

ジャベール警部にだって、彼の人生に思いを馳せて号泣したこともある。

 

 

一人の人間だって、その時々でこんなに違うのに、読み手が変わればなおのこと。

 

 

 

とすれば、思いを共有するのは、さらに難しいのかも。

 

 

 

だから、

 

 

 

小説にしろブログにしろ、自分の諸々の思いを込めて書くのだけれど、

発表してしまえば、もうそれは読み手のもの。

 

 

 

ここは、こう読め

 

 

 

とか、

 

 

 

ここで感動して欲しい

 

 

 

 

とか、注文を付けることは実際問題できることじゃあない。

 

 

 

それを承知で、というか、そんなことも飲み込んで、作品を発表する。

(わたしにとっては、ブログの記事も、やっぱり作品)

 

 

 

だって、

 

 

それが、わたしの幸せだから。

 

 

 

 

 

生まれて初めて小説を書く

雑誌LEEの読者レポーターに応募するために作文を書いたことで、わたしは子どもの頃文章を書くことが好きだったことを思い出しました。

 

 ⇒☆☆☆読者レポーターに選ばれる

 

 

書きたくて書きたくて仕方がなくなったわたしは、当時住んでいた四日市でとある文芸サークルに入ることにしました。

講師のS氏の人柄に惚れ込んだからです。

 

その文芸サークルでは、毎月S氏からテーマが出題されます。

そのテーマについて、エッセイでも小説でも良いので、原稿用紙一枚にまとめてくる。

 

そういう宿題です。

 

この宿題は任意であって、強制ではありません。

 

ですが、わたしは参加する以上、毎月必ず書いていこうと決めました。

 

fad3673a5448d337bdf618eff9a23975_s

 

早くから書き上げられることもあれば、家を出る直前まで机に向かっていたことも何度もあります。

 

けれど、必ず書いていきました。

 

それが、楽しかったからです。

 

楽しくて楽しくて仕方がなかったからです。

 

 

 

 

そして、これがその後とても大きな意味を持ってくるのでした。

 

 aeec9fc694b3b745f5be56064635b8e3_s

 

 

精神的にきつかった結婚生活の中で、書くことが私の生き甲斐となりました。

 

原稿用紙の中で、わたしは自由でした。

 

わたしは書くことに、光を見出したのでした。

 

8893c661b55a2a2ad0e64156eeb4b2c1_s

 

 

そうして、一年が過ぎた頃、同じサークルのメンバーが四日市文芸賞で佳作や大賞を取っていることに氣がつきました。

 

 

わたしも、小説というものを書いてみようかな

書いてみたい

 

 

そう思いました。

 

 

わたしは小さいころから本を読むのが大好きでした。

なので、これまでこれまでに数えきれないほどの小説を読んできていたはずです。

ところが、いざ小説を書こうと思い立ったとき、途方に暮れました。

 

何から始めればいいのかわからなかったのです。

 

そこで、回りのすでに小説を書いている方々に、

 

 

小説って、どうやって書けばいいのですか?

 

 

と聞いて回りました。

 

みなさん口を揃えて、こうおっしゃいました。

 

 

人それぞれだから、好きなように書けばいい

 

 

けれど、わたしには、その「好きなように」のネタ元?が何もないのです。

色々知っていればこそ、そこから自分の『好き』を選び出すことができるのです。

 

何も知らないのですから、わたしはわたしの『好き』が何なのか、わかりません。

 

わたしは、いよいよ途方に暮れました。

 

そのとき、ふと思いついたのが、毎月書いていっていた一枚原稿の宿題です。

すでに1年は経っていましたから、12枚は書いたことになります。

 

 

そうか!

あの宿題を、同じテーマで書き続けたなら、原稿用紙12枚分の小説になるはずだ!!

それなら書ける!!!

 

 

そうして、わたしが初めて書き上げた小説は、原稿用紙20枚足らずのオムニバス形式の小品でした。

 

ab10e8e254dbb0706308407f27300bed_s

読者レポーターに選ばれる

子どもの頃から国語辞典を引いたり、教科書の音読が趣味だったとは、何度も書いてきています。

それと同時に、読書感想文や作文を書くのが好きで得意でもありました。

でも、大人になるにつれ、そうしたことからはどんどん遠ざかっていき、いつしか忘れてしまっていました。

 

26歳で結婚をしたものの、悶々とした日々を送っていたある日。

当時愛読していた『LEE』という月刊誌に、こんな記事を見つけました。

 

創刊5周年記念

読者レポーター募集!!

 

dsc_0620

 

00010001

 

読者レポーターとして北海道の富良野へ行って、報告記事を書くというものでした。

富良野の美しく雄大な景色が脳裏に浮かび、

 

行きたい

 

と、切に思いました。

 

心晴れないことの多い日々の中で、ポッと灯りが灯ったようでした。

 

早速応募要領に沿って履歴書と原稿用紙2枚分の作文を書いて応募しました。

 

全国から何千もの応募があったそうですが、運のいいことに50名のレポーターの一人として、決定の通知を受け取ることができました。

 

恐る恐る夫に許可を求めると、意外にもすんなりOKが出ました。

心が伸び伸びと広がっていくようでした。

 

当時、世の中はバブル真っ盛り。

 

富良野の旅も豪華なものでした。

 

ラベンダー畑の真ん中で、当時人気絶頂だったフラーワーアーティスト高橋永順さんの<花あしらい講座>。

 

dsc_0621

 

そして、富良野塾で倉本聰さんのお話を聞き、塾生とバーベキューパーティー。

 

dsc_0627

 

宿泊はトマムリゾート。

旅を終えて家に帰ってみれば、ラベンダーの苗のお土産までが届いていました。

 

30a90d7987d5e27277d2b22efd70db0d_s

 

それ以来、ラベンダーはわたしの大好きな花となっています。

もちろん、今の家の庭にもラベンダーが何本か植わっています。

 

さて、レポーターとして参加したわけですから、当然レポートを書いて提出。

それがまた、写真とともに雑誌に掲載されました。

どんなに嬉しかったことか・・・

 

dsc_0624

 

 

 

50名の仲間と共に、富良野の景色を楽しみ、講座やイベントを楽しみ、そのうえレポートが雑誌に載ったのです。

 

16-11-14-16-00-04-415_deco

 

この上もない喜びと共にわたしの心に浮かび上がってきたのは、

 

書きたい

 

という思いでした。

 

この読者レポーターという経験を通して、わたしは文章を書くことが好きだったことを思い出したのでした。

言葉と関わることの喜びを思い出したのでした。

 

思い出してしまったら、もう止まりません。

 

書きたくて、書きたくて

 

でも、どこでどう書けばいいのかわかりませんでした。

 

今のようにブログなどない時代です。

それで、書く場所を探し始めました。

そうして出会ったのが、四日市の文芸セミナーです。

東京で活躍されていたS氏が、郷里の鈴鹿に戻り、文芸のすそ野を広げるためにやっていらしたセミナーで氏の人柄を慕って多くの方々が月に一度集っていました。

わたしも、見学がてら参加した最初の1回で、ユーモアに富みながらも的確な批評をされるS氏に、すっかり魅了されてしまいました。

 

この人の下でなら書いていける

 

そう思いました。

 

初めて参加したその時、S氏はわたしに尋ねました。

 

どんな文章が書きたいの

 

わたしは答えました。

 

上品な文章を書きたいです

 

 

S氏は驚いたように、こう言いました。

 

 

今時、上品な文章を書きたいなんて人は珍しい

面白いねぇ

 

わたしの『 書く 』人生が始まりました。

 

f00709678301442e14e62f2202c64eb9_s