漢字の説明

最近は、テレフォンセンターのようなものもできていて、漢字の説明のマニュアルもあると漏れ聞いておりますが、わたしがOLをしていたころは、そんなものはなく、基本的には本人の裁量に任されておりました。

 

 

そんな時代のお話。

 

 

その1)

「郎」という字を説明するのに、

小林一郎の「郎」です。

 

と言って電話を切ったら、向かいの席の同僚が、

 

小林一郎って、誰?

 

 

と聞くのに、

 

 

わたしの創作。

要は伝わればいいんだ!

 

と言い切ると、

 

 

いやいや、それじゃぁ、伝わらないでしょ

 

 

という目で、じっと見つめられた。

 

 

その2)

「宗」という字を説明するのに、

 

 

菊正宗の「宗」です

 

 

と言って電話を切ったら、斜め向かいの席の上司に、

 

 

それってさぁ、お酒を飲む人にしかわからないよね

 

 

と呆れられた。

 

 

〈 ことば蔵 〉 の初回で、レジの男の子のもの言いに、心の中とはいえダメ出しをしたくせに、わたしもずいぶんなことをしてきたものだ。

名前の漢字は、どう説明する?

電話で、自分の名前を漢字でどう書くか、説明する機会は、ありませんか?

 

最近は、メールのやり取りが増えているので、少なくなっているかも知れませんね。

 

 

わたしの名前は漢字で書くと、

 

由美子

 

です。

 

 

 

いつも、

 

理由の「由」に

美しい子

 

と説明していたのですが、あるとき

 

 

美しい子だって~

 

 

とからかわれたのをきっかけに

 

 

理由の「由」に

美術の「美」に

子どもの「子」

 

 

と変えました。

 

ところが、

 

びじゅつの「び~!?」

 

と、かえって伝わりにくくなってしまいました。

 

 

 

今は、

 

 

自由の「由」に

「美」しいに

子どもの「子」

 

 

と説明していて、今のところこれといったトラブルもなく、無事に過ごせています。

 

 

 

 

自分のこととして語る

わたしはポイントカードが好きです。

日々の買い物の中で、いつの間にか貯まっていて、本の一冊も買えたりするからです。

 

 

わたしがよく行くショッピングセンターのポイントカード。

クレジット機能付きです。

クレジットで支払いをすると、ポイントの付与率が上がるので、ここで買い物をするときは必ずクレジット払いにします。

 

ただ、このカード、クレジット払いの手続きをするだけではポイントは付きません。

ポイントを付けるためには、さらにもうひと手間が必要。

 

 

先日、このショッピングセンターのレストランで食事をし、いつものようにクレジットで払いました。

支払いを終えて、エレベーターへ向かう途中で何気なくレシートを見ると、ポイントが付いていない!

 

慌てて店に戻りました。

 

まだ、わたしの支払いをしてくれた男の子がいたので、

 

すみません。

ポイントが付いてないんですけど

 

わたしは言いました。

 

すると、彼はこう言いました。

 

 

ポイント、まだ付いておりませんので、これから付けます。

 

 

???

 

 

おいおい

付いていないんじゃなくて、君が付け忘れたんだよね

 

 

思わず心の中でダメ出しをするわたし。

 

 

でも、もし、彼が、

 

 

失礼しました。

すぐにお付けします。

 

 

と言ったなら、わたしは「はい、よろしく」って感じで、スルーしてたと思います。

 

 

あるいは、

 

 

すみません、付け忘れてました~

 

 

と言ってすぐに手続してくれたなら、わたしは、笑顔で「ありがとう」と言ったでしょう。

 

 

「うるせーヤツ」と思われますか?

 

でも、言葉って、ほんのちょっとしたことで、その場を和ませもするし、

凍りつかせることもある、すごいチカラを持っていると思うから。

 

できることなら、きちんと自分に引き寄せた表現を使うようにしたいと思うのです。

 

そして、

自分のことは自分のこととして、きちんと語れる勇気を持ちたいものです。

 

 

*< ことば蔵 > では、こうしていつも人の言った言葉についてあれこれ書くわけではありません。

あくまで、言葉にまつわるあれこれを書いていく予定ですので、誤解なさいませんように~