令和を実感して・知って・取り入れる

 

 

元号のエネルギーは、日本全体を包み込むとともに

そこに住まうわたしたちをも包み込みます。

 

そのエネルギーを

実感して

知って 

取り入れる

ことで、新たな御代の波に乗り、人生の底上げを目指しましょう。

 

ワークショップの流れは、こんな感じで。

 

まず、昭和・平成を振り返り元号のエネルギーが

実際に影響を及ぼしていることを

実感

します。

 

次に、令和の言靈・数靈から、そのエネルギーを

知り

ます。

 

 

続いて、わたしの

令和は、こうなる!

という

大胆予測

をお伝えした上で、これからのご自身の生き方を

大胆予測

していただきます。

 

そして、そのために必要な

令和のエネルギー

取り入れ

ます。

 

こうして、

令和のエネルギー

を味方につけて、

あなたの人生アップ

を目指します。

 

 

 

おすましペガサス 所要時間 : 90分

おすましペガサス 参加費  :  3,000円

おすましペガサス 開催場所  :  カフェ等、お申し込み時に相談させていただきます。

 

お一人様から、受けていただけます。

 
 
5月の開催予定は、次の通りです。
 
 
10日㈮ 16日㈭ 19日㈰ 22日㈬
時間は、いずれも 13:00~14:30
 
 
 
 
 

今も残る心の傷

50年近く経った今も残っている、心の傷。
 
 
 
それは、わたしが小学校低学年の頃の出来事です。
 
 
 
 
 
その頃のわたしは、叔母の影響で習い始めたバレエの稽古に夢中でした。
 
 
 
 
 
いつも少し早めに行っては、1人で練習していました。
 
 
 
 
稽古場の大家さんには、わたしと同じくらいの年齢の娘さんがいました。
 
 
 
彼女はバレエを習ってはいませんでしたが、
わたしが行くと、いつも嬉しそうに稽古場にやって来て、一緒に遊ぼうとします。
 
 
 
わたしは、バレエの稽古を少しでも多く
したくて早めに行っているのに、
彼女にまとわりつかれるのが嫌でたまりませんでした。
 
 
稽古の邪魔をされたくなかったのです。
 
 
 
そこである日、ちょっとした意地悪を仕掛けました。
 
 
 
 
わたしにしてみれば、
 
 
 
ちょっとした
 
 
 
意地悪のつもりでした。
 
 
 
 
ところが、彼女は途端にワッと泣き出して家の奥へと入っていってしまい、
その後、2度とやってこなくなりました。
 
 
 
 
 
 
わたしは、稽古に専念できるようになりました。
 
 
 
 
 
けれど、なぜでしょう。
 
 
 
 
胸が痛んでたまらなかったのです。
 
 
 
 
彼女に稽古の邪魔をされなくなったことは、
わたしにとってはいいことでした。
 
 
そのこと自体が、わたしの胸を苦しめたわけではありません。
 
 
 
 
 
人に対して意地の悪いことをした
 
 
 
 
という思いが、胸を苦しめたのです。
 
 
 
 
 
自分は、なんという
 
 
 
 
嫌らしい真似
 
 
 
 
をしたのだろう。
 
 
 
という思い、恥ずかしさが、わたしの胸を苦しめたのでした。
 
 
 
 
その出来事以来、わたしは人に対して絶対に
 
 
 
嫌らしい真似
 
 
 
つまり
 
 
 
意地悪
 
 
 
をするまいと、心に決めました。
 
 
 
 
誰に注意をされたわけでもありません。
 
 
 
わたしは、わたしのしたことで、
こんなにも、自分自身を傷つけることがあるのだということを、生まれて初めて知ったのでした。
 
 
 
 
もちろん、何気ない自分の言動が思わず人を傷つけてしまう場合だって、ないとは言えません。
 
 
 
 
これも、気をつけなければならないことです。
 
 
 
けれど、少なくとも意図的に意地悪を人に仕掛けることはしない。
 
 
 
それが、まず第一歩。
 
 
 
 
それは、誰のためでもなく、何より、自分自身の心の健康のためです。
 
 
 
 
そして、 回りの人の心の健康のためでもあります。
 
 
 
 
 
50年近く経った今でも忘れられない、
わたしの恥ずかしい行いのお話でした。
 
 
 
 
 
 
 
そんなわたしが大人になって職場で受けたイジメについても
この本には書いてあります。
 
 
 
 
 
 
ご注文は、こちらから
 
 
 

「マリンブルーな季節 2019」 11

 11

海の ずうっと沖のほうの 

いちばんふかい ところには

人魚の王様の お城があります

王様には 6人の

人魚のお姫様が いました

人魚の お姫様たちは 

15さいになると

海の上に うかびあがる 

おゆるしが もらえます

 

 人魚姫の童話は、こうして始まる。

 末っ子の人魚姫が15歳になって、水の上に浮かび上がっていった時、夕日に輝く雲の下に大きな1隻の船を見つけ、中を覗く。

 そして、着飾った人々の集まるパーティーの中に黒い瞳の王子を見つけ、恋をする。

 自分は18歳になったとき、やっと《おゆるし》を取り付けた。そうして海の上に浮かび上がれば、新しい世界が見えると信じていた。しかし、今の自分は相変わらず海の中にいる。どうしたら、浮かび上がることができるのか。

「どうしましたか」

 すでに聞きなれた声が、耳のそばでした。見ると心配そうに、山内が真奈子の顔を覗き込んでいる。

 今夜、2人は再び東京タワーにいた。

 展望台からは、数え切れないほどのネオンが、夜の東京をその輝きで見せつける。

「人魚姫のお話、知ってます?」

「ああ、魔女に声を差し出す代わりに人間にしてもらうって、あの童話ですね」

 真奈子がじっと、山内を見つめた。

「声を……」

「え」

「声を差し出したら……。私が声を差し出しても、海の、この光の海の魔女は、私の願いを叶えてくれるのかしら」

 それには答えず、山内は眼下に広がるネオンの海を眺めていた。

 これで、もう何度山内と会っただろう。一緒に食事をして、夜遅くまで色々な話をした。アパートまで送ってもらったことも、1度や2度のことではない。しかし、山内は決してそれ以上立ち入ってこようとはしなかった。

 歳の差のせいなのか。自分のことを子ども扱いしているからなのか。考えても考えても答えは出ない。答えの出ないもどかしさに耐え切れず、山内のスマホに電話をかける。電話の向こうの山内は、そんな真奈子の気持ちに気づいているのかいないのか、いつもと変わらぬ優しさで、話し相手をしてくれるのだった。

 山内の沈黙は続いていた。

「そういえば山内さん、出身はどこですか」

息も詰まりそうな沈黙の中で、我慢ができずに真奈子が口を開いた。

「出身? あなたとは反対側、日本海に面した小さな田舎町ですよ」

「へえ。すると東京へは、就職で出てきたんですか」

 短い時が流れた。

「ちょっとね。ま、ちょっとしたことがありまして、居辛くなったっていうか」

「もしかして、女性問題とか」

 冗談を言ったつもりだった。

「……。まあ、そんなところ、ですかね」

 意外だった。

 真奈子は、若さを手放しつつある山内の横顔に、その青春時代の面影を探ろうとした。

「声ねえ」

 唐突に、山内が口を開いた。

「もし、声を差し出したら、変われるんだろうか。ね、そうしたら、変われるんでしょうか。僕はね、僕という人間が決して嫌いではない。嫌いではないけれど、でも変わりたいと、いっそ変われたら楽なのにと願うことも……あるんですよ」

 真剣な眼差しに影が宿っていた。

 2人の視線が出会い、立ち止まり、確かめ合った。

 2人は口を利いてはいけない。いや、口を利くことはできない。光の海の魔女に、声を差し出したのだから。

 どちらが誘ったわけでもない。どちらが誘われたわけでもない。

 2人は無言のまま、東京タワーを降りた。

 ホテルの11階のこの部屋から、ちょうど正面に東京タワーが見える。あの場所で、2人は魔女に声を差し出した。それぞれの願いを叶えるために。

 山内が真奈子の髪に手を触れる。真奈子が山内の胸に体を預ける。山内の唇が真奈子のそれに、恐れるように微かに触れた。真奈子が助けを求めるように、山内の体にしがみつく。

 一瞬の心の停滞。

 決心したように、山内の掌が真奈子のその柔らかな丸みを探す。真奈子の体が震える。掌が探し当てた丸みに……触れる。

 触れた瞬間、手が沈黙した。

 真奈子の心が戸惑う。

「すまない」

「え」

「すまない」

 山内の顔が歪んでいた。

 今にも崩れ落ちそうな、危うい脆さに耐えかねるように、山内の姿は部屋から消えた。

「海の泡になる」

 部屋に一人取り残された真奈子は、自分が再び深い海の底に沈んでいくのを感じていた。

 去って行った山内の背中に、真奈子は初めて、女の影を探った。

 

 

 

つづく