13. 高校時代の思い出5連発 その3 ~ケプラー~

syouzou[1]

わたしは、小さい頃から本を読むのが好きでした。

定期試験や入試などでも、国語の勉強といえば、せいぜい書き取りをしたくらいです。

実力テストの時なんか、

 

今日はどんな文章に出会えるんだろう~

 

と、ときめきながら問題の文章を読んで味わい、感じたままを書けば⭕がもらえたのでした。

それも、子どもの頃からの読書のおかげだと思っています。

 

そんな、わたしの困ったところは、本を読み出すと止められないところです。

 

本を読み続けたいとう誘惑に負けて、授業中も読み続けると、さて、どうなるでしょう~❓

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高校に新しい数学の先生がやってきました。

大学を出たての、新米の男の先生です。

その先生、初めての授業で、いきなり『ケプラーの法則』について話したのです。

当然の結末として、あだ名は” ケプラー “となりました。

 

その頃、わたしには夢中で読み耽っていた本がありました。

授業なんて上の空。

読みたくて読みたくて仕方がありません。

 

そうだ!  ケプラーの授業なら大丈夫だ!!

 

ケプラーをなめていたんですね。

とはいえ、完璧に予習をしてはいきました。

一応、筋を通そうと考えたんですね。ものすごく勝手な筋ですけど。

そうした上で、授業中も本を読み続けたのです。

それも本を机の上に堂々と出して・・・

なんとなく、机の下に本を置いて読むのは潔くないと考えたんです。ものすごく自分勝手な考えですけど。

完璧に予習はしてあるので、いきなり指されても答えられます。

わたしは、ますます調子に乗って本を読み続けました。

 

すると・・・

 

バ~ン !!

 

と、突然大きな音が教室に鳴り響いたではありませんか。

さすがにわたしも気がついて、何事かと顔を上げました。

すると、わたしの机のすぐ横に、怖い顔をしたケプラーが。

と同時に、頭にじわ~っとした痛みが広がってゆくのが感じられました。

 

あれ、もしかして、わたしが教科書で殴られた ?

 

ようやく事態を飲み込んだわたしは、慌て本をしまい・・・?

いえいえ~、それがその~

 

なんで、わたしの読書の邪魔をするの? と言わんばかりに、ケプラーを睨みつけたのでした。

 

恐ろしい !

我ながら、なんという大胆な行為でしょうか ?

 

ケプラーは、おもむろに言いました。

 

あとで職員室に来い。

 

授業が終わり、すごすごと職員室へ行くと、ケプラーが尋ねました。

 

今、何を読んでいるんだ?

 

モーパッサンの『女の一生』です。

 

そうか。あまり、目立たないようにな。

 

はい。

 

終わり・・・です、はい。

 

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